浦崎庄平の経営者名言

様々な経営者の名言を公開していきます。

「真面目に一所懸命生きること」を大事にした経営の神様

浦崎庄平が経営者の名言を紹介します。
会社を経営する立場にある人であれば、会社の利益は大事な問題と言えるでしょう。
利益第一主義を貫けば、効率よく物事を進めるため、多少なりとも会社が殺伐とした雰囲気になることは致し方ないと言えるかもしれません。

ですが、名だたる企業を創業して大企業と言われるまでに育て上げたことで経営の神様と言われ、
経営破たんに陥った会社の再生という難しい難題もクリアしてきた稲森和夫氏ですが、人生で一番大事なものを問われて即答したのが、
「どんな環境にあろうとも真面目に一所懸命生きること」、2つめに「利他の心、皆を幸せにしてあげたいということを強く自分に意識して、
それを心の中に描いて生きていくこと」という言葉です。

今では多くの経営者から師と仰がれ、その功績は明らかですが、実は稲盛和夫氏は順風満帆な人生を送ってきたわけでもなく、不遇とも言える状況にも直面しています。
たとえば、新卒で入社した会社は赤字続き・スト続きで給料も遅配となっていました。
このような状況であればだれでも嫌気がさすもので、稲盛氏も転職を決意し、自衛官になる決意を持ちましたが、
家族の反対を受けてそのまま会社にとどまることになってしまいます。

さりとて希望が持てるよう状況が好転する気配はありませんでしたが、こんな生活をしていても無駄だと考え、ご自分の考え方を変化させることにしました。
環境は変わらなかったものの、自分は素晴らしい会社に勤めている、大事な仕事を任せてもらっていると自らを言い聞かせて仕事に向かうようになった結果、
退職すら考えていた会社が好きになり、仕事に面白さややりがいを感じるようになりました。

次第に仕事に熱中し、寝食を忘れて仕事に取り組んだ結果、部署のリーダーを任せられ、赤字が続く会社で唯一黒字を出す部門に転換させることができました。
このことから、目の前にある仕事を真摯に取り組むことで新しい展開が見えてくることを実感した結果、経営者の名言ともいえるこの回答が出てきたわけです。

現在は、新卒の社員の3割が3年で退社する時代ですが、たとえ自分が望んだ会社でなかったとしても、
不平不満を横に置いて目の前にある仕事に一生懸命取り組むことで人生を良いものとしていってほしいと言われているのは、
稲盛氏の経験から引き出された忌憚のない言葉と言えるでしょう。